【書評】「限りある時間の使い方」要約と感想

人生はたったの4,000週間しかありません。私たちはその限られた時間を無駄にしないよう、効率的に過ごそうとしがちです。しかし、そのせいで本当に大切なことに目を向けられずにいる可能性があります。今回は、ライターのオリバー・バークマンさんが書かれた『限りある時間の使い方』の内容を紹介します。この本は、限られた時間を有効に使う方法について教えてくれます。

1. 本当にやりたいことに集中する

私たちは、なんとなく暇つぶしをしていることが多いものです。ドラマを見たり、SNSをチェックしたり、ゲームをしたりと、どうでもいいことに時間を費やしてしまいがちです。

しかし、そうやって現実逃避をしていると、本当にやりたいことから目を背けてしまいます。30歳を過ぎた頃から、1年がとてつもなく早く感じるのは、新しい経験が減るためだと言われています。

新鮮な刺激がないと、時間が経つのがあまりにも早く感じられるのです。つまり、生きる目標がなければ、たった4,000週間の人生なのに、あっという間に死を迎えてしまうということです。

2. 達成したい目標を明確にする

まずは自分が本当に達成したいと思っている目標を25個ほど書き出してみましょう。そして、そのうちの最も重要な5つだけを選びます。それ以外の目標は一旦手を付けずに、上位5つの目標に集中することが大切です。

なぜなら、人生はたった4,000週間しかないのです。全部の目標を同時に追求していたのでは、結局ほとんど達成できないまま死んでしまうからです。明確で揺るぐことのない1つから5つの目標だけに専念しましょう。

3. 小さなことからコツコツと

目標に向けて動き出すとき、いきなり大きなことから始めようとする人がいますが、それは良くありません。むしろ、10分から4時間程度の短い時間でも構いません。大切なのは、その短い時間を毎日コツコツと続けることです。

実際、結果を出せる人は、ほんの少しの量を毎日継続していたそうです。ですので、無理のない範囲で少しずつ始めましょう。そして、割り当てた時間が終われば、すぐに作業を終了するのがコツだと言われています。

4. 完璧を目指さずに行動する

完璧主義は大きな行動の敵です。完璧を目指して準備を重ねていたのでは、一生その準備は終わりません。自分にも相手にも必ず荒がありますので、完璧を期待するのはやめましょう。

大事なのは、時間制限を決めて、その時間内でできる範囲まで準備をした上で、勇気を持って行動に移すことです。完璧を目指しているうちは死んでしまうので、まずは行動してみる勇気が必要なのです。

5. SNSやニュースから離れる

SNSやニュースサイトは、目を見張るような刺激の宝庫です。美しい写真や面白い動画などに気を取られ、気付けば長時間そこに時間を費やしてしまいます。しかし、そこに退屈はありません。

ですので、スマートフォンの機能を最低限に絞ることをおすすめします。SNSやメールアプリを削除して、パソコンでしか確認できないようにするといった工夫が効果的でしょう。少し不便になりますが、スマホに使われるのではなく、あなたがスマホを使う側に回れるはずです。

6. できたことに目を向ける

目標に向けて行動していると、できなかったことが目に付きがちです。しかし、そうするとすぐに落胆し、立ち止まってしまうかもしれません。

そこで、メモ帳に今日1日にできたことを記録していきましょう。最初はごくシンプルなことから始めて構いません。すると、振り返った時に自分ができたことの数に気付けるはずです。小さなことでも、できたことに意識を向けることが大切なのです。

7. 人と時間を共有する

どんなに目標に向けて時間を使おうとも、人との関わりを持たなければ意味がありません。SNSであっても、そこには他人がいるからこそ価値があるのです。

この本では、友人と遊んだり、デートをしたり、家族と過ごしたりと、誰かと一緒に時間を過ごすことを推奨しています。時間は有限で大切なものですが、それを人と共有することで、より豊かなものになるのです。

8. 問題を楽しむ

目標を追求していく過程で、必ずミスやトラブル、問題に直面するでしょう。しかし、それらの問題を楽しむ心構えが必要です。なぜなら、問題のない人生なんてありえないからです。

問題はつきものです。ですので、その問題をクリアしていく過程を楽しみ、自分に与えられた問題に対して、やれることをやり遂げたかどうかを基準にすべきなのです。問題があるからこそ、人生に意味があると考えることが大切なのかもしれません。

まとめ

以上が、『限りある時間の使い方』の主な内容でした。この本を通して分かったことは、無目的に時間を使うよりも、自分の本当の目標に向けて行動することの大切さです。ただし、完璧を目指すあまり行動できなくなってはいけません。まずは小さなことから始め、コツコツと継続することが大事なのだと学びました。

また、SNSや退屈しのぎのコンテンツから離れ、人と時間を共有することで、豊かな人生を送ることができます。そして、問題に直面してもそれを楽しむ心構えがあれば、充実した毎日を過ごせるはずです。

私自身も、YouTubeやSNSで時間を無駄にしがちでした。しかし、この本を読んで、自分の本当の目標に向けて行動する大切さを痛感しました。

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