カフェインレスコーヒーは、コーヒーの健康効果を手に入れつつ、カフェインによる副作用を気にすることなく楽しめる素晴らしい飲み物です。しかし、その魅力が十分に知られていないため、なかなか一般的に飲まれていません。この記事では、カフェインレスコーヒーの驚くべき健康効果と適切な選び方について解説します。
1. 腎臓が若返ってプルプルになる
カフェインレスコーヒーは腎臓の健康に最適な飲み物です。コーヒーに含まれるポリフェノールが血管を綺麗にし、抗酸化作用により腎臓の細胞を若返らせます。さらに、豊富なカリウムが余分な塩分を排出するので、血圧を下げて全身の血管を守ります。
一方で、カフェイン入りのコーヒーには利尿作用があり、脱水の原因になります。脱水は腎臓に負担をかけるため、カフェインレスコーヒーがおすすめです。
実際に、アメリカの大規模研究では、コーヒーを多く飲む人ほど腎臓病のリスクが低いことが分かっています。日本の研究でも、コーヒーを飲むと最大62%も腎臓癌のリスクが下がることが報告されています。
2. あらゆる肝臓の汚れがゴシゴシ落ちる
カフェインレスコーヒーは、脂肪肝や肝臓癌といった肝臓病を予防してくれます。その理由は、コーヒーが肥満や糖尿病を予防する効果があるためです。
近年、日本では非アルコール性脂肪肝の患者が増加傾向にあり、現在300万人ほどいると言われています。この脂肪肝が進行すると肝硬変や肝臓癌になるリスクが高まります。しかし、コーヒーを飲むことで、脂肪肝やその進行を抑えられることが分かっています。
また、日本の研究では、コーヒーを多く飲む人ほど肝臓癌のリスクが低くなることが明らかになっています。コーヒーにはカフェインとの相乗効果で肝臓を守る作用があるため、カフェインレスコーヒーとカフェイン入りコーヒーを上手に組み合わせるのがおすすめです。
3. 膝の関節の痛みがみるみる取れる
コーヒーには、体重減少効果と筋力アップ効果があり、変形性膝関節症のリスクを下げます。変形性膝関節症は50代以上の日本人の2人に1人がかかると言われており、膝の軟骨がすり減って痛みが出る病気です。
体重が増えると膝関節への負担が高まるため、肥満はリスクを6.8倍に高めてしまいます。コーヒーを飲むと褐色脂肪細胞が活性化され、体重が減少するので、関節への負担が軽減されます。
さらに、コーヒー豆に豊富に含まれるトリゴネリンには筋力アップ効果があり、膝周りの筋力の低下を防ぎます。一方、カフェイン入りのコーヒーを飲みすぎると脱水で関節に悪影響があるので注意が必要です。カフェインレスコーヒーと上手く組み合わせることで、1日中コーヒーを楽しめます。
このように、カフェインレスコーヒーには腎臓、肝臓、関節など、様々な部位への健康効果が期待できます。毎日の習慣に取り入れてみてはいかがでしょうか。
カフェインレスコーヒーならではの効果
カフェインレスコーヒーには、さらにカフェイン入りコーヒーにはない魅力的な効果があります。
1. 寝付きが良くなり、睡眠の質が爆上がる
カフェインレスコーヒーは覚醒作用や利尿作用がないため、夜でも気にせず飲むことができます。夜更かしの時や飲み会の翌日に飲んでも、睡眠を妨げることはありません。
一方、カフェイン入りのコーヒーは、午後以降に飲むと不眠や夜間頻尿の原因になり、睡眠の質を落とします。質の良い睡眠が取れないと、翌日の生産性が低下してしまいます。
カフェインレスコーヒーなら、いつでもどこでも安心して美味しいコーヒーを楽しめます。コーヒー好きな人や、健康のためにたくさんコーヒーを飲みたい人にぴったりの飲み物です。
2. カフェイン中毒を断ち切ることができる
カフェインは習慣性があり、過剰に摂取し続けるとカフェイン中毒になってしまう可能性があります。カフェイン中毒になると、頭痛やイライラ、動悸などの急性症状に加え、カフェインを摂取しないと落ち着かなくなる慢性的な依存症状が現れます。
このようなカフェイン中毒を防ぐには、カフェインレスコーヒーに切り替えていくことが効果的です。まずは普通のコーヒーとカフェインレスコーヒーを混ぜて、徐々にカフェインの量を減らしていきましょう。味や香りは変わらないので、スムーズに切り替えられます。
体質的にカフェインに弱い人は、カフェインレスコーヒーに完全に切り替えることをおすすめします。朝食時など、気分転換したい時にも気軽に楽しめます。
続きを書きます。
3. ホルモンバランスを正常化する
カフェインは、コルチゾールという体を元気にするホルモンの分泌に影響を与えることが知られています。コルチゾールは主に朝型に分泌されるホルモンですが、カフェインを摂取するとその効果が打ち消されてしまう可能性があります。
これは、カフェインがコルチゾールと同様に覚醒作用があり、体がカフェインがあるのでコルチゾールは不要と判断してしまうためです。しかし、カフェインの覚醒作用は一時的なものなので、昼過ぎにはカフェインの効果が切れ、疲労感が出やすくなります。
そのため、朝一番はカフェインレスコーヒーを飲むことをおすすめします。コルチゾールの分泌を妨げることなく、水分補給もできます。その後、30分ほど経ってからカフェイン入りのコーヒーを飲むのが理想的です。
このように、カフェインレスコーヒーを上手に活用することで、ホルモンバランスを整えることができます。朝からカフェインレスコーヒーを飲む習慣をつけると、1日を元気に過ごせるはずです。
カフェインレスコーヒーには、こうした睡眠の質の向上やホルモンバランスの正常化など、カフェイン入りコーヒーにはない素晴らしい効果があります。コーヒー好きな人も、カフェインが苦手な人も、ぜひカフェインレスコーヒーを試してみてください。
偽物のカフェインレスコーヒーに注意
カフェインレスコーヒーの需要が高まるにつれ、残念ながら有害物質が含まれる偽物も出回るようになってきました。健康を守るため、偽物の見分け方を知っておくことが重要です。
1. 粉末状のスプレードライ製法は避ける
カフェインレスコーヒーは、インスタントタイプと豆のままのものがあります。インスタントタイプを選ぶ際は、製造方法に注意する必要があります。
スプレードライ製法でつくられたインスタントコーヒーは、発がん性物質のアクリルアミドが含まれている可能性が高いのです。スプレードライ製法は、コーヒーを一度濃縮した液を高温の熱風で急速に乾燥させる方法です。この過程で、アクリルアミドが発生してしまうのです。
一方、フリーズドライ製法は、コーヒーを凍らせた状態で真空中で乾燥させる方法なので、高温にさらされることがありません。フリーズドライなら、アクリルアミドの心配はほとんどありません。
インスタントコーヒーを選ぶ際は、必ずパッケージに「フリーズドライ製法」と記載されているものを選びましょう。フリーズドライ製品は小石状になっているので、ルックスでも見分けがつきます。粉末状のものはスプレードライの可能性が高いので避けましょう。
2. ジクロロメタンによるカフェイン抽出法は危険
カフェインレスコーヒーは、カフェインを化学的または物理的な方法で除去して作られています。化学物質を使った製品には注意が必要です。
カフェイン除去に使われる代表的な化学物質は「ジクロロメタン」です。ジクロロメタンは強い毒性があり、厚生労働省から高い危険性があると注意されている物質なのです。
製造工程でジクロロメタンを使うと、完成品に残留する可能性があります。微量でも長期間にわたって摂取し続けると、体内に蓄積して健康被害を引き起こすリスクがあります。
一方、物理的な方法ではカフェインを水や二酸化炭素で抽出するため、化学物質を使う心配はありません。最近の技術では、この方法でもほとんどのカフェインを除去できるようになっています。
カフェインレスコーヒーを選ぶ際は、パッケージに「化学物質不使用」「物理的カフェイン除去」などと明記されているものを選ぶよう心がけましょう。安全で高品質な商品を見分ける目を養うことが大切です。
このように注意点を押さえれば、カフェインレスコーヒーを気兼ねなく楽しむことができます。美味しく健康的なカフェインレスコーヒーを、ぜひ日々の生活に取り入れてみてはいかがでしょうか。
