【これだけ見ればOK】「なぜうまくいく人は「ひとり言」が多いのか?」要約と感想

皆さんは、一人で物思いにふけっている時、無意識のうちに独り言を口に出したりしませんか?この独り言は、脳の活性化やメンタルの強化に大きな効果があることが分かっています。今回は、加藤俊徳さんの著書「なぜうまくいく人は「ひとり言」が多いのか?」の内容を踏まえて、独り言の力とその活用方法をご紹介します。

1. 脳が活発に働くメカニズム

独り言を言うと、脳の血流量や酸素使用量が増加し、脳が活発に働くことが実験で確認されています。特に、思考系や記憶系、感情系などの領域が刺激されるため、記憶力や理解力、感情の豊かさが高まります。

例えば、ペンシルベニア大学の実験では、「何も言わずに探すより、探しているものについて独り言を言いながら探す方が、見つけるまでの時間が短くなる」という結果が出ています。つまり、自分の考えをアウトプットすることで、記憶や思考が整理されるのです。

独り言にはさまざまなメリットがあります。主に以下の3つの効果が期待できます。

独り言を言うことで、脳の記憶を担当している領域が活発になります。ウルバーハンプトン大学の実験では、オンラインゲームに取り組む際、「前向きな独り言をつぶやくグループ」が最も成績が良かったそうです。自分の声を聞くことで記憶がよく定着するのです。

物事への理解や自分自身への洞察が深まります。自問自答しながら考えを整理していくと、新しい気づきが生まれやすくなります。本書の著者は、「アウトプットする時に自分が何が分かっていて何が分かっていないのかが理解できる」と説明しています。

独り言で自分の希望や目的を口に出すことで、脳をその目的に向けて働かせることができます。例えば「絶対に東大に合格する」と口に出しておけば、関連する情報にアンテナを張りやすくなるのです。

では、具体的にどのような独り言をすれば良いのでしょうか?

「きっとできるはずだ」「頑張っているな」など、自分を肯定的に励ますような言葉がおすすめです。このようなポジティブな言葉で自分をねぎらうと、気分が良くなり、脳の働きも活発になります。

一方で、「自分はダメだ」「どうせ無理だ」といったネガティブな言葉は、脳の働きを悪くさせてしまうので注意が必要です。特に「どうせ自分は…」という言葉は、自分を大きく損なう言葉なので避けましょう。

ネガティブな言葉が出てしまいそうな時は、「なぜ?」と質問して原因を探ることが大切です。例えば「なぜ自分はお金がないのか?」と自問自答しながら、原因を導き出していきます。そうすることで、改善策が見えてくるかもしれません。絶望から希望を見出す作業が重要なのです。

私たちは無意識のうちに、さまざまな独り言をつぶやいています。こうした無意識の独り言には、本音や知恵、感情が込められていることが多いそうです。著者は、無意識の独り言をメモしたり録音したりして、その意味を後から読み解くことをおすすめしています。

声を出さないと、感情や記憶、元気さを失ってしまう可能性が高くなります。日頃から積極的に独り言を言う習慣をつけることが大切です。スマホやパソコンから離れた時間に独り言を言うのが理想的です。例えば、散歩中やドライブ中、仕事中などがおすすめのタイミングです。

私自身もこの本を読んで、独り言の効果に気づかされました。以前は、独り言を言っている人を「変な人」と思っていましたが、今では逆に、独り言を言わない人の方が損をしていると考えるようになりました。

実際に散歩中に独り言を試してみると、思った以上に集中力が高まり、新しい発想が浮かぶことを実感しました。独り言を録音して後で聞き直すと、自分の思考プロセスが良くわかるうえ、無意識の中に隠れていた気づきを発見できることもありました。

また、ストレスを感じた時に前向きな独り言をつぶやくと、不思議と気分が浮き立つのを感じました。ポジティブな独り言は、マインドセットを変え、脳の働きを活発化させてくれるのだと実感しています。

一方で、ネガティブな独り言を避けるのは難しく、時々口をついて出てしまうことがあります。そんな時は、原因を見つけて改善策を探る作業を怠らず行うようにしています。そうすることで、ネガティブな気分から脱却できるのが分かりました。

この本を読んで、私は独り言に対するイメージがガラリと変わりました。今後は、日頃から積極的に独り言を活用して、脳の活性化とメンタルの強化を図っていきたいと思います。周りから