【書評】「とにかくメンタルを強くしたいんですが、どうしたらいいですか?」要約と感想

今回は、下園壮太さんの書籍「とにかくメンタルを強くしたいんですが、どうしたらいいですか?」の内容を踏まえてメンタルを強くする方法についてお話しします。

1. 自分への理解が深い

メンタルが強い人は、自分のストレスの原因や苦手なこと、ストレス解消の方法を深く理解しています。例えば、「人と長時間一緒にいると疲れる」といったように、自分の特性をよく把握しています。そのため、無駄なストレスを避けたり、メンタルが壊れる前に休憩を入れたりと、上手に対策を立てられます。

一方、メンタルが弱い人は、自分の苦手なことに気づかず、頑張りすぎてしまいがちです。休日に大人数でパーティーに参加するなど、自分を追い詰める行動に走ってしまうのです。

メンタルが弱い人は、全てを頑張ろうとします。仕事、人間関係、趣味、全てにおいて頑張り過ぎてしまうのです。しかし、頑張り続けられるのは3ヶ月から半年くらいが限界。それ以上頑張ると、体に「借金」がたまってしまいます。

本書では、頑張ることは借金をすることと同じだと説明されています。借金はいずれ返済する必要があり、頑張りすぎた分だけ、しっかりと休まなければなりません。うつ病とは、この借金を返済できなくなった状態と言えるでしょう。

私たちは、心が疲れる前に体が先に疲れるようになっています。そのため、体が疲れきっている時にランニングやジムに行っても、余計に疲れるだけです。心が病むのは、体が疲れきっているからなのです。

メンタルが強い人は、この体の疲れに気づき、寝ることで体を休めています。メンタルが弱い人は、体の疲れを無視して頑張り続けてしまうため、ついにはメンタルも壊れてしまうのです。

メンタルを強くするには、とにかく寝ることが最も大切です。本書によると、メンタルが強い人は1日8時間は寝ているそうです。逆に、メンタルが弱い人はあまり寝ていないことが多いとのことです。

不眠が続く場合は危険な状態なので、昼寝をするなどして睡眠を確保することが重要です。睡眠中はテレビやスマホはオフにし、SNSも見ないようにしましょう。ただ寝るだけが、最強のメンタル回復術なのです。

ただし、1日中ずっと眠り続けるのは難しいでしょう。そこで、心を癒す休日の過ごし方が重要になります。

メンタルが疲れている時は「はしゃぎ系」は逆効果になりがちなので、「癒し系」でリラックスすることをおすすめします。私は平日の午前中から温泉に行ったり、美味しいものを食べて寝るなど、生産性ゼロの1日を過ごすことがあります。これが最高のメンタル回復法だと言えるでしょう。

メンタルが強い人は、自分に無理な執着を手放すことができます。例えば、「出世するために残業しなきゃ」「毎日8時間は勉強しなきゃ」など、自分を縛る考え方をしていません。

代わりに、「条件が悪ければ諦める」「有給を取ってリフレッシュする」といった、柔軟な発想ができるのです。登山で天候が悪ければ引き返すように、自分の体調に合わせて臨機応変に対応できるのが肝心なのです。

メンタルが強い人は、上手に断る癖がついています。友人の無理な頼み事や、セールス、上司の残業命令など、面倒なことは断ります。自分のリラックスタイムは確保するのが上手なのです。

一方でメンタルが弱い人は、何でも引き受けてしまうイエスマンです。人からの無理な要求を断れず、どんどん疲れが溜まっていってしまうのです。メンタルを守るためには、断る練習をして癖をつけることが大切です。

最後に、メンタルが強い人は多くの視点を持っています。例えば、自分の視点だけでなく、相手の目線や宇宙の視点から物事を見ることができるのです。

ニキビに悩んでいても、宇宙から見れば全く大した問題ではありません。相手の目線になれば、ほとんどの人は気にしていないことがわかります。このように視点を変えることで、些細なことでくよくよしなくなるのです。

以上が、メンタルを強くする究極の方法でした。自分を深く理解し、無理な頑張りは控え、睡眠とリフレッシュを大切にする。加えて、無理な執着を手放し、上手に断る癖をつけ、多くの視点を持つ。これらを実践すれば、メンタルは格段に強くなるはずです。

私自身、この本を読んで大いに勉強になりました。特に、「頑張ること=借金」というのが目から鱗で、今までの生き方を見直す必要があると痛感しました。睡眠時間を確保し、無理な残業は断るようにしたいと思います。また、相手の視点に立つ習慣も身に付けたいですね。

メンタルが強くなれば、きっと人生が楽しくなるは