【書評】「26歳の自分に受けさせたいお金の講義」要約と感想

お金は人生を左右する大切なものです。しかし、20代の頃には、まだお金の管理方法や投資の重要性を理解していない人が多いのが現状です。そこで、この記事では、税理士で著者の安江一勢さんが書かれた『26歳の自分に受けさせたいお金の講義』の内容を紹介します。20代のうちに知っておきたいお金の基礎知識が詰まっているので、ぜひ参考にしてみてください。

1. 老後のために無目的に貯金をするな

多くの人が、老後のために無目的に貯金をしがちですが、それは賢明な選択とは言えません。20代の若いうちは、英語を学んだり旅行に行ったりするなど、経験や自己投資に費やした方が人生の財産になります。

代わりに、著者が提案するのは、貯金は月収の3か月分から多くても6か月分あれば十分で、余剰金は経験や自己投資に使うことです。また、毎月1万円程度をS&P500に連動したインデックスファンドに投資しておくと、漠然とした老後の不安から解放されるとのことです。

2. 住居にはお金をかけるべき

住居環境が劣悪だと、心の健康を損ね、仕事のパフォーマンスも低下してしまいます。著者自身も、家賃1.9万円のボロアパートに住んでいた経験から、快適な住環境の重要性を学びました。

お金がないからといって、住居費をケチってはいけません。自分のコンディションを整え、リラックスできる環境を整備することで、仕事の生産性が上がります。住居にはしっかりとお金をかける価値があるのです。

3. リボ払いは絶対に避ける

リボ払いの金利手数料は年利15%と非常に高額です。一方、インデックス投資でさえ年利2~10%程度です。リボ払いを続けていると、借金が雪だるま式に膨れ上がり、逆に金利分だけが返済されるだけで元本が減らない危険性があります。

クレジットカード会社は、商品券やポイントでリボ払いを誘導してきます。しかし、リボ払いは金利ビジネスの生け贄にしかならないので、絶対に手を出してはいけません。

4. 家計簿アプリを活用しよう

自分の給与や支出の内訳を把握しておくことは、お金の管理において非常に重要です。最近では、マネーフォワードや財務といった家計簿アプリが便利で、クレジットカードや銀行口座などを紐付けることで、お金の流れを簡単に把握できます。

アプリの有料機能を利用すれば月額500円程度のコストがかかりますが、それ以上の恩恵があると著者は指摘しています。使わなくなったサブスクの存在に気づいたり、外食費がかさんでいることに気づいたりと、お金の無駄遣いを発見できるでしょう。

5. 転職を視野に入れる

転職に最適な年齢は25歳から29歳で、35歳を過ぎると転職が難しくなる傾向にあります。そのため、遅くとも35歳までには、自分が将来的にイメージできる会社を見つけておく必要があります。

ただし、転職の判断基準として年収だけを重視するのは失敗の原因になります。仕事環境や将来的な成長の可能性、会社の先輩にあこがれを感じられるかどうかなど、お金以外の部分をこだわることが大切です。

6. 周りの人間関係に気をつける

私たちは、周りの人間から大きな影響を受けています。有名な言葉に「あなたの周りにいる5人の平均があなただ」というものがあります。つまり、周りの人間と同じような年収やファッション、行動パターンになりがちなのです。

もし年収を上げたいのであれば、刺激を受けられる人間関係を作ることが重要になります。一流の人と付き合うことで、新しい価値観に触れ、自分も成長できるでしょう。

7. 残業よりも副業で稼ぐ

残業と副業では、得られる経験が全く異なります。副業を通じて、経営者の気持ちや税金の重要性を学ぶことができます。会社員として働くだけでは得られない気づきや成長があるのです。

最近では、YouTubeやイラストレーション、生成AIなど、誰でも簡単に副業を始められる時代です。著者は、とりあえずやってみて、楽しさややりがいに気づき、実力を高めていくことを推奨しています。副業が人生を大きく変えていく可能性もあるのです。

まとめ

以上が、『26歳の自分に受けさせたいお金の講義』の主な内容でした。20代のうちに、お金の基礎知識を身につけておくことは非常に重要です。無目的に貯金をするのではなく、投資や自己投資、快適な住環境づくりにお金を使うことで、将来的に幸せな人生を送れるでしょう。

また、転職やビジネスチャンスを見逃さないよう、周りの人間関係にも気をつける必要があります。リボ払いは絶対に避け、家計簿アプリを活用して、お金の流れを把握することをお勧めします。

このように、お金の知識を身につけることで、自由な人生を手に入れられます。20代のうちから、お金の基礎を学んでおけば、きっと充実した将来が待っていることでしょう。

個人的な感想としては、この本の内容は非常に参考になりました。特に、住居にしっかりとお金をかける重要性や、無目的な貯金をしない点は目から鱗が落ちる思いでした。自分も家計簿アプリを活用してみようと思います。また、友人関係にも気をつけたいと感じました。20代のうちから、お金の知識を身につけておくことは、幸せな人生を送るための大切な基礎となるはずです。

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